福島民報 2018年7月5日 新聞記事
震災で学んだ思いやりを世界中につなぎたい
ふくしまバトン(福島市)
福島市の花柳沙里樹さんから日本舞踊を習う幼稚園児から大学院生まで約30人が所属し、国内外で踊りを通じた支援、交流などの活動に取り組んでいる。
東日本大震災後の支援に感謝し、「自分たちも誰かを支えられる存在になりたい」と結成した。岡山県やロンドン、ハワイなどで感謝の気持ちを伝える踊りを披露。熊本地震の被災地にある仮設住宅では、踊りや炊き出しで被災者を励ました。
浪江町の「請戸の田植踊」や福島市の「大波の三匹獅子舞」など県内各地の伝統芸能を覚え、人手が足りない時に踊り手として駆けつける支援活動も展開している。代表で福島学院大2年の諏佐葵さん(19)は「地域の人たちが大切に守り継いできた宝を未来につなぐ『民俗芸能バンク』の役割を果たしたい」と考えている。前代表でハワイに留学中の沼崎なな香さん(19)は諏佐さんらと情報交換しながら、「震災で学んだ思いやりをバトンのように世界中につなぎたい」と夢を膨らませている。 (福島民報)