公開収録
2018/7/8(日)二本松市民会館でNHK「民謡魂 ふるさとの唄」の公開収録が行われ、福島の民俗芸能、浪江町「請戸の田植踊」の一員として出演しました。
司会はTOKIOの城島茂さんです。何度もリハーサルを積み重ねながらの本番でとても緊張しましたが、無事に踊ることが出来ました。
伝統文化みらい協会では震災以降、主催イベントなどを通じて福島の貴重な文化遺産である民俗芸能を未来に繋げていく活動をしてきました。ふくしまバトンとしては、様々な団体から地域を越えて芸能を教わり人に記録していく〝民俗芸能バンク〟活動をしながら、実際の踊り手としても舞台に立ってきました。
福島の民俗芸能は、指導者の高齢化、少子化、それに加えて震災及び放射能災害による帰還困難地域では地域の子どもたちが日本各地に分散してしまったことから次世代継承をより難しくしています。
民俗芸能は本来その地域で生活したり生まれ育った者により代々継承されてきた文化ですが、震災以降消滅の危機にある地域団体も少なくなく、枠にとらわれずにかけがえのない文化を残していく方法が模索されています。
放送は8月4日(土)15時05分~です。
請戸の田植踊について
浪江町請戸は、県内でも古い歴史を誇る港があることで知られています。
この地の田植踊は、もと青年会が継承していたが、近年は小学4年から6年の女子児童で、2月第3日曜日の鎮守神社の「安波祭り」に、社殿前と海岸の祭場で踊っていました。
踊り手は、早乙女と才蔵各7名と中打ち2名で、民謡「相馬流れ山」で舞い込み、中打ち2名を挟んで早乙女と才蔵が向き合って踊る。このあと「大漁節」「伊勢音頭」の手踊がつく。踊り納めると、再び「相馬流れ山」で退場する。県内ではもっとも芸能化が進んだ美しい踊で、文化財としての価値も高い。
東日本大震災で、請戸地区は津波で全戸が流出し、144名が亡くなりました。しかし、皆様の熱意で震災4か月後の平成23年7月初めに練習を始め、各地で公演を重ねながら今日に至ります。
町内全域に出されていた避難指示は、平成29年3月31日「帰還困難区域」を除く一部区域で解除されましたが、現在も県内外で多くの方が避難生活を続けています。