伝統文化みらい広場 福島の民俗芸能

第一回ふくのさと祭り2013

更新日:

文化庁 2013年度
地域の文化遺産を活かした観光振興
地域活性化事業

2013年11月4日(月・祝日)午前11時~午後5時 入場無料

主催:伝統文化みらい広場実行委員会
共催:福島市教育委員会
協力:音連れ
後援:福島県・福島県教育委員会・福島市・福島民報社・福島民友新聞社・福島テレビ・テレビユー福島・福島中央テレビ・福島放送・ラジオ福島・福島コミュニティー放送FMポコ
助成:文化庁

ごあいさつ

伝統文化みらい広場実行委員会
委員長 橘  正 鳳

錦秋多佳日 実りを受け取る季節となりました。
私共「伝統文化みらい広場実行委員会」は日本の伝統文化を、次世代を担う子供たちや、一人でも多くの方々に知っていただく為に任意団体として活動しております。

昨年十月に福島県文化センターで開催しました「震災から未来へ 福島の民俗芸能 次世代継承のためのシンポジウム」に続き、本日は文化庁平成25年文化遺産を活かした地域活性化事業「ふくのさと祭り」として福島各地の民俗芸能を披露していただけることになりました。
懸田弘訓先生をはじめ、ご出演に快諾いただいた団体の皆様、ご理解ご協力を下さいました関係各位のご尽力に心より御礼申し上げます。

今回は「こむこむ館わいわいホール」と「街なか広場」の二箇所にて同時開催し、ホールでは解説ともに民族芸能をじっくり味わい、屋外広場のこだわりの店が賑わうマーケットでは、民俗芸能のダイジェスト版や日本舞踊、三味線、尺八等の音楽演奏、伝統文化体験なども楽しんでいただけます。

伝統文化には日本人が持つ感性や美意識が集約されています。長い歴史の中で自然に育まれてきた感性は、震災時に世界中から驚きと賞賛が寄せられた日本人の調和的な行動の原点だとも言えます。
民俗芸能は客席よりも天に向かって舞われ、平和や豊穣を祈り、恵みを感謝し喜びを分かち合います。そこには謙虚で素朴で心の通った日本人の姿があります。復興に向かう今の時代だからこそ、ここに大切な何かを思い出せるような気がいたします。

人と人とのつながりを通して伝統文化を再生することが、福島の未来への架け橋となることを願っています。
秋は「とき」とも読みます。千秋晩成、県内各地で育まれてきた技をご覧いただき、この福島の地から日本の伝統文化の再生(リバース)をする為にも、是非とも出演者への温かいご声援の程よろしくお願い申し上げます。

本日ご来場賜りました皆様には、実行委員会一同心より御礼申し上げます。

 

第一会場 民俗芸能ステージと解説 こむこむ(わいわい)ホール

番   組
12時30分開演
解 説  懸 田 弘 訓
司 会  篠 木 美津枝

  • 一、 浪江の本城御神楽
  • 一、 請戸の田植踊
  • 一、 二本松祭り囃子
  • 一、 除石観音様の子供獅子舞
  • 一、 金沢黒沼神社の十二神楽
  • 一、 大波住吉神社三匹獅子舞

浪江の本城御神楽

峯   勝 美
私達は浪江町本城御神楽保存会と言います。今は、東京電力第一原発事故で帰ることの出来ない町にあります。会員の人数は15名程度です。
震災以前には若い人もおり、これから…と言う時に地震!!それと思いもよらなかった原発事故!!その原発事故で多くの人々が故郷を追われました。
私達保存会の会員も、遠くは青森八戸…埼玉県や神奈川県へと他県各地に避難を余儀なくされました。私も一時は、新潟県は佐渡へと避難をしましたが、何とか二本松へと戻り保存会の再出発を図ろうとしていた時に懸田先生から御支援頂き又、「伝統文化みらい広場実行委員会」より御神楽の御依頼もあり何とか復活する事が出来ました。
しかしながら、会員全員が顔合わせをするのは難しく、10人前後の人数がやっとです。特に若い人は、遠方に避難している為中々出席出来ないようです。御神楽の練習も本番までに数回集まるのがやっとです。こんな私共の保存会ですが、今年も声をかけて頂き本当に有難いと思っております。このような避難生活が何時まで続くのか…。
このままでは保存会そのものの存在が難しくなっています。今までの先輩方が築き上げてきた本城御神楽保存会を何としても続けて行きたいと思います。
今後共本城御神楽保存会に御支援の程宜しくお願い致します。

請戸の田植踊

浪江町請戸は、県内でも古い歴史を誇る港があることで知られている。
この地の田植踊は、もと青年会が継承していたが、近年は小学4年から6年の女子児童で、2月第3日曜日の鎮守苕野神社の「安波祭り」に、社殿前と海岸の祭場で踊っている。
踊り手は、早乙女と才蔵各7名と中打ち2名で、民謡「相馬流れ山」で舞い込み、中打ち2名を挟んで早乙女と才蔵が向き合って踊る。このあと「大漁節」「伊勢音頭」の手踊がつく。踊り納めると、再び「相馬流れ山」で退場する。県内ではもっとも芸能化が進んだ美しい踊で、文化財としての価値も高い。

渡 部   忍
平成23年3月11日14時46分、経験したことのない揺れと津波に襲われ、請戸地区は数多の犠牲者とともに壊滅をしました。
踊り子たちは震災のわずか20日前、「安波さま」で世の中の平穏と豊作を祈願し、田植踊りを奉納しましたが、その道具も衣装も全て失ってしまいました。
加えて、追い打ちをかけるように原子力災害が発生をし踊り子達を含む浪江町民2万1千人が全国各地に避難をし、現在も極限の生活を続けています。
その後、懸田先生・山名先生をはじめとした多くの方のご支援を頂き、23年8月に請戸の田植踊りがいわき市で復活することが出来ました。
これまで全国各地で19回の披露・奉納をさせていただくことが出来ましたが、県内外の避難先から参加と踊り子たちの進級進学に伴い、踊り子の確保が難しい面もあります。
しかし、田植踊りが避難生活を続けている地区民の心と、請戸を繋ぐ鎹であると信じ、先人が築いてきた伝統芸能三百年の思いを繋ぎ続けたいと思います。

二本松祭り囃子

秋の夜を彩る無数の紅提灯。町中に響き渡る人々の歓声と囃子の音色。夏が終わり肌寒く感じられる季節を、男達の熱い心意気が駆け抜ける。それはわずか三日間に一年のすべてを懸けた男たちが演じる、壮大な物語です。

鈴 木 啓 樹
二本松の提灯祭りの歴史は古く、二本松藩の地誌である『相生集』によると、「御両社(現在の二本松神社)」の祭礼が寛文4年(一六六四)に営まれたことが起源となっているようです。
祭礼形式は時代を経るごとに変遷し、現在のような太鼓台は、寛政3年(一七九一)に書かれた『二本松藩月番留書』に記された行列内容に確認できます。また、夜に提灯を灯すようになったのは、明治時代以降と思われます。
二本松の提灯祭りの伝統文化継承と保存のため、平成20年に「二本松神社例大祭提灯祭保存会」が発足し、平成23年には福島県指定重要無形民俗文化財に指定されました。
毎年10月4日から6日までの3日間、二本松の7町(本町・亀谷・竹田・松岡・根崎・若宮・郭内)では、勇壮で荘厳な太鼓台の引き廻しが行われ、その中に脈々と受け継がれる伝統を感じることができます。

除石観音様の子供獅子舞

伝統文化の伝承と健やかな子供の成長を願い発足した子供獅子舞も20年を迎えた。
この獅子舞は、宮城県境に近い梁川町山舟生字除石52番地に建立されている十一面観世音菩薩様を祀っている観音堂に伝わっているもので400年以上も前のものと思われる。
この獅子舞は、地区イベントであるアジサイ祭り、敬老会、羽山神社秋季例大祭には発表要請がかかり、悪魔退治と年配者に言われ、踊りの途中に多くの方が花を投げ入れる。
演目には、道おき、かど付け、トンヒャラロ、そぞろき、はせ掛り(かがり)、雌獅子掛唄、唄ぎりがある。

八 巻   誠
この獅子舞は伊達市梁川町山舟生除石にあり、第十一面観世音菩薩像を祀った堂にあります。春には旧三月十七日に近い日曜日に行われ大人・子供と二班に分かれて部落内の悪魔除として踊り歩き廻ります。
秋はこれも旧九月十七日に近い日にありますが地区内に羽山神社という村祭りがあり、このイベントに参加する様になりました。
地区内のイベントはもちろん町内の方にも近年子供の方は少なくなり大変難しいところにあります。
地元祭りはもちろん、羽山祭り、敬老会、あじさい祭り、町ふるさと祭りなど今年も参加数あり演習にも力が入ってる所であります。

金沢黒沼神社の十二神楽

沼 崎 秀 吉
出雲系神楽とは出雲国、現在の島根県でいち早く始まったことからこの名がある。これは神座を清めて神の降臨のために、原則として素面で榊や扇子、太刀などの採物を持って舞う「採物舞(とりものまい)」と、面をつけて神話などを筋にそって舞う「神楽能(神能)」の二つに分けられる。
県内では太々(だいだい)神楽とか十二神楽、大和舞などといわれ、種目は多いところで三〇数座もある。
黒沼神社の「十二神楽」は、四月第一土・日曜日に行なわれる。「十二」とあるが種目は一七座あり、古い衣装には天明四年(一七八四)の墨書がある。近隣のものと比べると、かなり異なった芸態である。

大波住吉神社三匹獅子舞

大 波 勝 弘
昭和37年1月に、福島市の無形民俗文化財に指定を受け、毎年秋の例祭に奉納を致しております。多くの皆さまにご支援いただき、今年も例祭に奉納することができました。ありがとうございます。
獅子舞と鬼舞がございますが、本日は獅子舞を披露したいと思います。
獅子舞は、小学生を踊り手に中学生に太鼓、笛は保存会のメンバーで構成されております。舞の種類は「宮参り」「らんじょう」「三拍子」「六拍子」「舞ざし」「弓くぐり」「橋かけ」「雌獅子かけ」の他に、門付けを頂いた時に舞う「お礼の舞」がございます。
少子化が進んでおります現状は、山間の当地区でもごたぶんにもれず子供の人口が極端に減ってきております。
現在も大波小学校には六年生がたった一人という現状で、来春からは休校になるとさえ言われております。そして、追い打ちをかけるように原発の事故により、大波地区は放射線量が高いと言われ、福島市東部地区にある岡山小学校に転校・入学と言う現状になっております。
微かな希望をつないでくれたのが、今年の舞を舞ってくれる二人です。須藤渉太君と、沙奈ちゃんの兄妹です。渉太君は以前一回舞ってくれた経験をもっておりましたが、原発事故後、避難して大波地区を離れておりました。今年になって避難先から岡山地区に戻ってきてくれ、おじいちゃんの勧めで舞に参加してもらえるようになりました。
獅子の舞は、八種類ほどありますが、二人だけで出来る舞は限られてしまいます。しかし、二人だけでの舞でもここで休んでしまえば永久に保存が不可能になるだろうとの関係者の熱意で、二人だけでも実施しようということになりました。毎晩一時間ほどの練習を一週間行いました。来年は、小学一年生が二人地区内に居るとの情報があるので、早期に参加の依頼をする予定でおります。

第二会場 街なか広場

伝統文化ステージ

11:00 アートさをり ★ミ ALL STARS (尺八・他)
11:45 町 田 敏 弘(津軽三味線)
12:00 花柳流里の子会(日本舞踊)
12:30 除石観音様の子供獅子舞(ダイジェスト)
13:00 金沢黒沼神社の十二神楽(ダイジェスト)
13:30 大波住吉神社三匹獅子舞(ダイジェスト)
15:00 請戸の田植踊(ダイジェスト)
15:30 浪江の本城御神楽(ダイジェスト)
16:00 二本松祭り囃子(ダイジェスト)

伝統文化体験

日本舞踊/茶道

長唄三味線

尺八/さをり織り

アートさをり ★ミALL STARS
今年の4月から「アートさをりエンジェルズ」改め「アートさをりALL STARS」として活動しています。
2011.3.11以降産み出して来たオリジナルキャラクターを並べてみたらまるでALL STARSだったところからバンド名も変えました。ギター、歌、尺八、パーカッション、踊りと楽しくやっています。一人ひとりが輝く星ですよ。みんなステキな星ですよのおもいをこめて…。

花柳流日本舞踊 里の子会
花柳流日本舞踊里の子会は、文化庁「伝統文化子ども教室」 に集い、修了後も日本舞踊を続けたいと願う子供たちによって出来た会です。仙台で年1回行われる「日本の踊り大賞」では、小学生の部一位の未来賞を2回、中学生以上の大人の部一位の文部科学大臣賞を2回受賞致しました。
日本の踊りを研鑽・披露し、より多くの方々にご覧いただき、地域の役に立てるようになりたいと願っています。

町 田 敏 弘(津軽三味線)
飯坂温泉で町田三味線店三代目店主として匠巧みの技を守る傍ら、「和楽器の文化を伝え、そして伝える人材を育成する」をモットーに全国各地で指導や演奏活動をしている。

 

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