伝統文化みらい広場

いのち つないで つながって

更新日:

東日本大震災一周年プログラム

2012年 3月10日(土)開場:13時 開演:13時半

2012年 3月11日(日)開場:13時 開演:13時半

福島市公会堂 入 場 無 料

主催: 伝統文化みらい広場実行委員会
共催: 福島音楽療法研究会「Largo」 NPO法人 えんじょいらいふ福祉会「アートさをり」
後援: NPO法人 さをりひろば 福島県・福島市・福島市教育委員会・福島民報社・福島民友新聞社・NHK福島放送局・テレビユー福島・福島テレビ・福島中央テレビ・福島放送・ラジオ福島・福島コミュニティー放送FMポコ
※このプログラム冊子は「さをり・リーダーズ・コミティー地域活動助成」により作成されました。

2012年3月10日(土)

● 福島音楽療法研究会 Largo コンサート

音楽療法とは、第二次世界大戦における傷病兵たちの心のケアをきっかけに、リハビリテーションの一貫として、欧米において、音楽を活用したケアが広く認知されるようになりました。
現在では、あらゆる分野で広く浸透しています。しかし日本では、主に福祉分野、しかもボランティアで活動していることが多く、認知度はあまり高くないのが現状です。
音楽療法の目的は単なる癒しやストレスの解消ではなく、音楽の持つ様々な特性を活かし、治療やリハビリテーションまたは治療教育という活動すべてをさす心理療法です。
また、日本音楽療法学会の定義によりますと、「音楽療法とは音楽の持つ、生理的、心理的、社会的働きを用いて、心身の障害の回復、機能の維持改善、生活の質の向上、行動の変容などに向けて、意図的、計画的に使用することを指すものとする。」となっています。
PDCA サイクルの無い場合、音楽レクリエーションは“その場限りのもの”“楽しむためのもの”であるのに対し、音楽療法は対象者に合わせて音楽を意図的・計画的に活用して行われる治療技法と言えます。

LARGO

福島音楽療法研究会「Largo(ラルゴ)」は、音楽療法についての研究や普及を目的に設立しました。現在、音楽療法を多くの方に知って体感してもらいたいと、代表の近藤美智子と共に県内各地をはじめ、栃木県や宮城県などの県外でも毎週のように催しを開催しています。
現在では、病院などの医療の場でも音楽療法が取り入れられ、大変良い効果が現れています。私たちは心ある音楽を通して、言葉を超えた〝心と心のコミュニケーション〟を取ることを目指し活動しています。
由来
Largoとは音楽の速度用語の一つで「幅広く、ゆるやかに」という意味を持ちます。音楽療法も幅広くゆっくりと、そしてみんなで一歩ずつ前進していこうという思いのもと名づけました。

2012年3月11日(日)

● 創作舞踊 今、約束のとき ~ こどもたちへ ~

脚本:飯塚 啓子
振付:橘 正 鳳
演出:花柳沙里樹
監修:花柳琢兵衛

【 出 演 】
  岡部流さちゑ会
  米谷流威和臣会
  遠藤元気(山木屋太鼓)
  一  太  鼓
  アートさをり
  太 陽 学 園
  花柳流里の子会
  橘   正 鳳
  藤 蔭 茂 樹
【 スタッフ 】
進   行 : 遠藤 恵美・橘 左都
アナウンス : 関口 朋子
照   明 : 福島映像企画
舞 台 監 督 : 天竺  一
美術・衣裳 : アートさをり・藤蔭茂樹
音源制作・録音 : 清沢 琢也/高橋 寿昌
印   刷 : びゃくごう

解 説

昔むかしから人は布を織っておりました。世界中のどこででも経糸と緯糸の織りなす布が作られておりました。
「織り」は生まれおちた赤子をやわらかい布で包みたいという母親の願いだったのかもしれません。
生まれた子の身を守り、安全な中で生きていってほしい。
暑さ・寒さ。雨・風から守ってあげたい。
自然を畏れ未知なる宇宙に身を委ね、喜び・悲しみを表現する歌や踊りと共に数万年の時を経た今に芸術も文化も脈々と受け継がれてきたのです。
昨年の3月11日、私たちは未曾有の大震災を経験しました。下からは地震が横からは津波がそして少しでも希望をと見上げた空からは目に見えない放射能がおそってきたのです。
個の時代となり 家族の意義も薄れていた時代に突然襲ってきた深刻な脅威でした。

ライフラインは寸断され、情報も無いままに私たちは右往左往するしかありませんでした。
何しろ逃げろといわれて逃げてきたところが放射能値が一番高かったなんて誰も教えてくれなかったのですから。
家族の安全を確かめられたのも束の間、放射能から身を守る決断をせまられ、家族は又、バラバラにならざるをえませんでした。
ある家族は奥さんと子供を避難させ、お父さんは一人福島に残って働いていました。過労でしょうか、ストレスでしょうか、ある朝たった一人で亡くなったそうです。
何日も誰にも発見されず、たった一人で亡くなったのです。
今回の創作舞踊では最悪のシナリオは避け、幼い娘の行動がきっかけで家族が再生する姿を描いています。
私たちは大震災から見えてきた理不尽という十字架を背負わされてしまいました。
そしてそれは同時に歴史の証人として事実を語り継いでいかなくてはならない役目も与えられたということです。
さらに私たちはその先に希望を見いだせる時代を創っていく役目も与えられたのです。
私たちは未来を担う子供たちに約束しましょう。
あなたがたが生きていくことに絶望しないだけの社会を時代をつくっていくことを。
新しくつくりなおそうとしていることを。
だから今、もう一度約束しましょう。
人は一人では生きていけません。
絶望だけでは生きていけません。
本当のことを知り、少しでも良く生きていく工夫をしましょう。
みんな一緒に生きていきましょう。
子供たちが希望をもって歩めるような時代を創りましょう。
大切な大切ないのちを繋いでいきましょう。
― かけがえのないいのち ―

追 記

ごめんね 私の「たんぽぽの庭」
♪むしりきれない しつこさに
根こそぎ掘ってしまおうか
いえいえやっぱり よしましょう
たんぽぽの庭 ♬
除染のために 根こそぎ掘るしかなくなった 私の「たんぽぽの庭」です。
いつの日か「たんぽぽの庭」が戻ってくることを願いつつ。

平成24年3月11日
飯 塚 啓 子

● お話タイム 今わたしたちにできること

● アートさをりエンジェルス & キンキ雑楽団 コンサート

キンキ雑楽団

1998年世界中のアーティストが一同に集まったアートパラリンピック長野のステージのため、SAORI織で出会った障害のある仲間とミュージシャンが集まって結成。
キンキ雑楽団の表現は「音楽も踊りもSAORI織のように彼ら純粋な直感の働きである」と、さをり織創始者城みさをから絶賛。施設や作業所という枠組みもなく、それぞれが自立して好きな時に集まる不思議で楽しいパフォーミングアート集団として各地イベントからご指名の多いアコースティックバンドとなる。
織作家でありパフォーマーであるメンバーの自作自演の舞台は、個性にあふれ才能を好きなように好きなだけ伸ばす挑戦であり、その即興的パフォーマンスは、人々の心を幸福感に満ち溢れさせる。

アートさをり

「アートさをり」は、2000年6月1日に小規模作業所として開所し、現在では指定就労継続B型事業所として活動しています。
さをり織りの理念はキズも模様、ムラも芸術、好きに織ること。ひとりひとりの個性をぶつけて差異を織れば良いこと。織りを通して自己実現を図ること。
アートさをりでは、若者たちがいきいきと自らの感性を織っています。また、さをり・パフォーミング・アーツとして「アートさをりエンジェルズ」は歌って踊って笑って楽しく活動しています。
出前演奏承っております、ご希望の方はアートさをりへお問い合わせ下さい。

● 和の音によるファッションショー

 

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