伝統文化みらい広場

伝統文化みらい広場2011

更新日:

伝統文化みらい広場REBIRTH PROJECT

文化庁 2011年度
地域の文化遺産を活かした観光振興
地域活性化事業

2011年11月20日(日)

開演14:00 入場無料
主催:伝統文化みらい広場実行委員会
共催:福島市教育委員会 /(財)福島県都市公園・緑化協会
後援:福 島 県
於:福島市民家園 旧広瀬座

伝統を学ぶことの大切さ

日本芸術院 院長・第七代 文化庁長官・(財)日本民謡協会理事長 三浦 朱門

この度の東日本大震災で東北の罹災者たちの態度は、世界の人を驚かせ、賞賛の的になった。普通の国だったら、たちまち、住民たちは商店を襲い、必ずしも当座の必要品ではない物まで、転売の目的で略奪し、配給品も奪いあうのが常識である。
先年の神戸の震災の時もそうだったが、今回も罹災者は暴徒にならなかった。互いに助けあいながら、乏しい支給品を分け合い、それをもらうのに、我がちにと争いもせず、列を作って、順番を待った。
こんなことは日本の常識ではあるが、世界では稀なこと、と言ってよい。福島の原発事故の際にも、従業員が危険をおかして、現場に入って作業をした。そのヒロイズムについて、シンガポールの新聞はこう書いた。それは単なるヒロイズムでも愛社精神でもない。

仲間が危険をおかして現場に入るのに、自分だけが逃げる訳にはいかない、という仲間意識なのだ、と。
日本人のこういう精神はどうしてできたのだろう。それは千年以上にわたって、何時のまにか私たちに日本人としての仲間意識が育ち、普段は個々別々に生きていても、いざとなると、結束し、助け合うようになってきたからだ。この間、異国、異民族の侵略を受けたり、大虐殺にあったりという体験もしなかったことが、平和な人間関係を作るのに、大きな役割を果たしたと言えよう。
そのような中から生まれたのが、日本の民間芸能である。皆で心をそろえて、たとえ一人一人の役割は違い、西洋の音楽のように指揮者がいなくとも、全員、気をそろえて演奏し、身体を動かす。
日本の伝統芸能を習うことは、この日本の伝統である仲間意識を育て、その神髄を体験することでもあるのだ。

9月は、笛・三味線を学んできた子供達が中心となり旧堀切邸で、 10月は和太鼓・日本舞踊を学んでいる子供達が中心となり旧佐久間邸で、 福島の文化遺産の中で其々習得した伝統芸能を披露しあい、教え合いました。
本日は、国指定重要文化財 旧広瀬座でその集大成の発表です。

旧廣瀬座(国指定重要文化財)
伊達郡梁川町北本町の広瀬川川岸に建っていた芝居小屋広瀬座を、河川改修に伴い、広瀬座組合より寄贈を受け、解体移築し復元したもの。明治二十年上棟。
奥行四間弱の舞台の中央の回り舞台と、その床下にはこれを操作する奈落を備えている他、花道、ぶどう棚、ちょぼ席など一通りの装置を備える。
外観は土塗り真壁造り、木羽葺き、開口はすべて無双窓とするなど全般にわりあい簡素でこの種の建物として古式を保つが、小屋組には明治中期の建立を反映して、大スパンの様小屋(真束小屋)が採用された。
全国的に見ても、この種の遺構は数棟が遺存するにすぎず、特に貴重である。

2011年9月7日、9月18日 旧堀切邸

米谷流威和臣会 しの笛と尺八こども教室
岡部流さちゑ会 こども三味線教室

「笛と三味線・こども教室発表会」

  • 13:30~13:50 旧家を見て回りましょう
  • 14:00~14:55 演奏発表
  • 15:00~16:00 伝統楽器実体験・ワークショップ / 笛・舞台で、三味線・本屋で。

 

残暑厳しき(38℃)中、それでも活き陽々と演奏発表できたこと、誠に嬉しい限りでした。
日本音階の音の中に、本人たちはもとより来場の皆さんも酔いしれる感深く、意義ある企画だったと自負しています。
しの笛の映画音楽の曲からも、優しい音合いで親しみ易く稽古も楽しげでした。伝統楽器で伝統の曲も大切にしながら、新しい旋律にもチャレンジしつつ受け継いでいくことで、広く子供達に馴染み伝承してゆけるのだと確信します。
大切な地域の文化遺産を職員の懇切な説明を聞き認識、見学し、その中を、子たちは着なれたゆかた姿・足運び・ふるまい・たたづまいで、日本様式の、日本人の生き風を満喫した様に思います。
ワークショップもしの笛は庭園ひろがる中、三味線はゆかしき母屋にて外来の皆さん初体験して頂き、子達は張り切って指導しておりました。
ぬぐい切れない放射線量のこと、しかしいっ時なりと忘れ闊達に行動できた一日でありました。

旧堀切邸江戸時代から続いていた豪農・豪商の旧家で、1775(安永4)年建築の県内で現存する最大で最古の土蔵「十間蔵」や近代和風住宅の主屋など、歴史的価値の高い建物が現存している。
補修・復元・一部新築して、飯坂温泉の観光交流拠点として平成22年5月開館。
【交 通】
◉電車:JR福島駅から福島交通飯坂線で飯坂温泉駅下車、徒歩5分
◉自動車:東北自動車道福島飯坂インターチェンジから約15分
【料金】 施設の見学無料
【開館時間】 9:00~21:00
【休み】 無休

2011年10月29日 旧佐久間邸

山 木 屋 太 鼓
花柳流日本舞踊 里の子会

日本舞踊と和太鼓・こども教室発表会

【演奏・体験プログラム】

  1. さくら変奏曲(里の子会)
  2. ワークショップ(里の子会・山木屋太鼓)伝統文化に触れてみよう!
  3. 本荘追分(里の子会)
  4. 蛙のの宴(山木屋太鼓)
  5. 翔龍(山木屋太鼓)
  6. 月兎(山木屋太鼓)
  7. 大漁唄い込み(里の子会・山木屋太鼓)

※ワークショップには、どなたでも当日参加できます。

爽やかな秋晴れの一日、山木屋太鼓「鼓狐・鼓魂」チームと花柳流日本舞踊「里の子会」による発表会が行われました。
緊張の面持ちで集合した子供達は、まずリハーサル、そして本番への気持ちを調え昼食タイム。太い大黒柱、高い天井、広い座敷、囲炉裏、縁側……歴史ある建物の中で日常とは違う時間をゆったりと過ごして、いよいよ本番。
各々の得意曲目披露の後、和太鼓チームは日本舞踊を、日本舞踊チームは和太鼓に挑戦するという公開ワークショップを開催、即興共演曲「さくらさくら」を発表して暖かい拍手を戴きました。
そして、この日のために準備した共演曲「月うさぎ」と「斉太郎節」を発表し、太鼓と日本舞踊の初めての共演は、成功裡に終了しました。
屋敷を福島市へ寄贈した第25代佐久間家当主、佐久間賢一郎氏の、「家は使ってこそ価値を発揮する、見学より使ってほしい」との言葉に、伝統は守り伝えるだけでなく、今を生きる者の息吹を吹き込んでこそ文化となることを確信することが出来た一日でした。

旧佐久間邸江戸時代に建築されたと推定され、270年以上の星霜を経た建物と伝えられている。屋敷の周りは荒川の水を引き込んだ堀に囲まれ、見事な石垣と合わせて庄屋屋敷の面影を残す。
【交通】
◉電 車:JR福島駅から福島交通土船行き→老人福祉センター下車→徒歩20分
◉自動車:福島西ICから5分
【料金】 施設の見学無料
【開館時間】9:00~17:00
【休み】 無休

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